内山節さんの話
掲載日:2009年2月1日
長野市で、市民活動を結ぶ会、ブリッジの集まりがあり、内山節氏の国づくりについての講演を聴きました。
内山氏は、まず、ふるさとの歌を例に挙げ、日本の文部省唱歌にはふるさとを捨てる歌はあっても、ふるさとに残る、あるいは、ふるさとに帰る歌がないと話しました。
例えば、ふるさとの歌詞に「志を果たして何時の日にか帰らん」は、名を上げてふるさとに凱旋すること。
文部省唱歌はすべて日本の旋律ではない。また色についても、紅葉色、水色、空色など、日本の色を表す言葉には、はっきりした色がないものだ。このような日本の文化や日本的な感性の世界を、日本の近代化はとは、捨てることだった。
日本が築いてきたの近代国家は、資本主義、国民国家、市民社会との三位一体で成り立ってきたもので、この基本は個人の社会であり、自然やコミュニティーからの離脱だった。しかし、この近代国家社会はどれか一つだめになれば全てだめになる。今回の経済破綻で資本主義がだめになったことで、国家の組立直しが行われることになるだろうと、内山氏は話されました。まさに、国づくりのやり直しです。
また、今回の経済危機は、大戦前の世界大恐慌よりももっと深刻な事態になるだろう、なぜなら、人と人のつながり、人と地域の繋がりが、戦後の資本主義社会の中でなくなってしまっているためで、世界恐慌の時は、家族や親戚、地域で助け合って乗り切れたことが、今はできなくなっているため。今回は、私たちが経験したことのない事態になるだろうと話されました。
アメリカのオバマ政権誕生も、破綻の少し先延ばしにしかならず、アメリカはさらなる国債の発行で、ハイパーインフレが起きる可能性もあり、ドルを基本にしてきた世界経済の破綻、お金の崩壊は間違いない、そのとき、日本は、私たちはどうするのか?
人と人とのつながりを再構築するしかないが、人と人だけが連帯しようとしてもできない。人と自然との連帯、人と文化との連帯、人と歴史との連帯、世界の人々との連帯抜きにして、連帯はあり得ないだろうとおっしゃいました。
そのときに、日本が近代国家になる上で否定してきた、日本的な感性の世界が必要になってくるだろうと。
私は、内山さんの話を聞いていて、なぜか、この間知った「うーふ」のことを考えていました。うーふは、自然との連帯の中で新たな人と人との連帯を作っていくものではないかと。それは、農業という文化や歴史を守ることにつながり、ひいては日本の国土を守り、自然とともに、みんなで連帯して暮らしていくことになります。若い人たちの中に、農業や食というものの大切さを真剣に考え、それによるつながりを求めて「うーふぁー」になる人が沢山いることが、私には、驚きであると同時に、時代の必然のように思えました。
私は、後の質問タイムの中で、感想として、うーふのことを話してみました。
自然や農業に関心があり、市民活動している人が集まっているのに、結構、うーふを知らなかったので、話してみて良かったかも。

