渡来人倶楽部の講演会

掲載日:2009年9月22日

松本勤労者福祉センターで、信州渡来人倶楽部が主催して、「アジアを覗けば日本が見える〜心の国際化を目指して」という講演会がありました。講師は、コリア・レポート編集長で、サンデーモーニングのコメンテーターなどを務めていらっしゃるジャーナリストの辺真一(ピョンジンイル)氏です。
信州渡来人倶楽部は、韓国・朝鮮・日本という北東アジアを形成する国々の歴史や文化に関心を持つ有志の集いです。
浅間温泉は渡来人との関係が深い地域で、永々と続いてきた渡来の歴史に加え、多様な価値観や文化が融合し、平和で豊かな地域と慈しみ尊重しあう人間関係を築き、北東アジアに新しい関係性を創出する基礎をつくることが目的としています。
渡来人まつりは今日から27日まで、浅間温泉を中心にいろいろなイベントが行われ、その最初の基調講演として、今日の講演会がありました。

ーーーー

辺氏によれば、日本に暮らす外国人は220万人で、60人に1人が外国人だと、まず話されました。
・日本と韓国はお互いに理解し合える関係になってきたが、中国とはまだそのような関係になっていないのではないか。しかし、四川大地震を機に中国人の対日感情は良くなってきている
・日韓中は隣あっていても、その文化は大変異なっているものが多い。たとえば、日本の着物、韓国のチマチョゴリ、中国のチャイナドレスとみな違う。ヨーロッパでは、ドレスというふうに文化は共通している。
・文化の違いは説明を受ければ理解できるが、理解し合えない問題もある。どうすればよいか?相手の主張に耳を貸すことが大事。
・日中、日韓は理解し合えるようになってきているが、問題は北朝鮮。しかし、日本と北朝鮮の間には、領土問題も国境問題もない。アメリカと北朝鮮が仲良くなれば、それこそ何の問題もなくなる。
核とミサイルを持つことで北朝鮮はアメリカからの攻撃を防ぐことができると思っている。
中国はチベットやモンゴルなど、国境問題を抱えているが、北朝鮮とは国境問題を抱えておらず、事を荒立てようとはこれっぽっちも思っていない。だから、アメリカや韓国、日本と一緒に北朝鮮を懲らしめようとは思っていない。
アメリカと北朝鮮は信頼関係がないので、核の問題も解決しない。しかし、金正日は、オバマ大統領の特使としてやってきたクリントン元大統領に「アメリカが国交を結んでくれるなら、、、」と言ったのではないか。だから、楽観をしている。
拉致問題解決も信頼関係だと思っている。会って話をしてみなければいけない。トップ会談しかない。日本に来たことがないのは、金正日だけ。寅さんが好きなら柴又で歓迎する、そのくらいの外交をやるべきだ。

ーーーー

質問タイム
・日本だけでなく、ほかの12カ国も拉致されているが、それらの国はこの問題をどう考えているか?
韓国は500人中、495人が38度線を越えて漁をしていた漁民なので、やむを得ない部分もある、統一されれば問題はなくなる、韓国が一番避けたいのは再び朝鮮戦争を起こすことで、拉致問題はそれほど重要な問題と考えていない。
また、フランスやマレーシアなどの国は、北朝鮮と国交を結んでおり日本のように経済制裁もしていない、また、人身売買などについて、日本ほど意識が高くないと思われる面もあり、拉致問題は問題にされていない。
・中国のように、残留孤児や、残留兵士が北朝鮮にいないのか?
いないはずない。北朝鮮の工作員の精神は、中野陸軍学校にある。1945年8月15日までに、34万人日本人が北朝鮮にいた。この人たちがすべて帰ってきたはずがない。シベリア抑留者が北朝鮮に移送された人もいる。国交がないため、調査ができずにいる。遺骨の収集も、安否の確認もできずにいる。

ーーーー

辺氏の話を聞いて、北朝鮮に対する考えが少し変わりました。マスコミ報道などを聞いていると、ミサイル問題や拉致問題など、北朝鮮はとんでもなく酷い国という印象しか受けません。でも、それは日・米・北朝鮮という枠の中で常に考えていたのだと、よくわかりました。一方で、アメリカと北朝鮮が国交正常化されれば、今までのあれは何だったのだろう、、、となるわけです。
如何に日本がアメリカを通してしか、外交を行なって来なかったかということです。
アメリカに依存ばかりせず、日本はきちんと北朝鮮と向き合い、信頼関係を築くべきではないでしょうか?

コメント

.