自治体財政の分析方法

掲載日:2010年1月26日

自治体財政研究会の2日目は、自治体総合研究所研究員の菅原敏夫氏が「自治体財政分析の基礎」、一昨日松本で話を聞いた福嶋浩彦氏が「市民自治を理念とした自治体経営」、日本税制改革協議会会長の内山優氏が「グラスルーツが社会改革に果たす役割〜日本改革のうねり〜」、吉田寛氏が機能に引き続き「子供にツケをまわさない〜役所のバランスシートを読む、首長のバランスシートをつくる〜」、構想日本のディレクターで内閣府政策企画調査間の伊藤伸氏が「事業仕分けの果たす役割とは」について、講義されました。
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菅原氏は、現在、自治体の財政分析には、3つの流派があると話された。
1、決算カードを材料に分析する方法、市民の財政白書というようなバージョンもある。しかし、この方法は、役所の現金主義から自由になれないし、監査を経ていない材料を用いるので、総務省や自治体の恣意によって歪められていることもある。
2、公会計研究所のような公会計に基づくもの。自治体の財務諸表がそろったことがなく、検討が難しいが、これからは、これが主流にならなければならないことは、はっきりしている。

3、財政健全化法をきっかけとする、自治体財政の持続可能性に焦点を当てたもの。決算に基づく健全化判断比率の表が、監査を通し、意見をつけて議会に報告することになっている。これを利用しない手はない。子供にまわすツケは5つある。地方債、裏書きの借金、連帯保証、退職金の総額、特別会計に支出する総額だ。これに3セクや公営企業も連結されて、将来負担額が示されている。この総額から、充当可能財源を引いた金額を、『標準財政規模に歳入公債費等』の額で割って100をかけたものが、将来負担比率。しかい、この総務省の雛形通りに計算した結果、たとえば、八王子市では将来負担比率が、2007年度25、5%となり、1/4年で返せるということで、こんなことはあり得ない。ここをきちんとやろうというのが、3番目の方法である。具体的には、充当可能財源の内、地方交付金として将来はいってくることを約束されている基準財政需要額参入見込み額が問題で、1円も入ってこない、あるいは入って来たとしても小額というような可能性があるものは除いて、将来負担比率を計算したらどうなるか?ここを見てていくのが第3の方法。
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福嶋氏の話は、先日松本で聞いた話とほぼ同じなので、そちらを見てください。
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内山氏の話は、日本の政党は、どれもみな官僚主導の大きな政府を目指していて、市民主導の小さなな政府を目指すところがない、しかし多くの人が求めているのはこれで、日本税制改革協議会が目指すのは、まさにここだと話されました。
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吉田氏は、昨日に引き続き公会計の話で、実際に江別市の市民一人当たりのバランスシートを用いて、江別市長のバランスシートを作成してみました。この手法で、将来払う税金が計算できる。江別市民は、将来の税金が平成18年度の段階では22万7100円、19年度では21万4600円になり、減っている。これは、市長が将来の市民が払う税金を減らした(子供へのツケを減らした)ということで、市民が市長を評価することが可能になる。
また、箱モノに関して、施設の管理引当金を市民一人当たりで計算してみることも、将来の負担を示すことができる。神戸市では、46施設の管理引当金の合計が市民一人当たり平成16年度は27万4千円、17年度は24万1千円、18年度は29万9千円である。これを出すことで、前職がハコモノ市長だった場合に、現市長がその負の遺産である施設管理費をどのように減らしていったかという努力を、市民に数値として示すことができる。
このようにして、市民が「行政の経営者を誰に任せるか」を判断できる形にして示すことが、公会計の目的である。
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伊藤氏は、事業仕分けの役割は、公益を官が独占する仕組みを見直し、国民(市民)自身が世の中を担っていく仕組みをつくることであると、話されました。

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