環境ホルモンの影響
掲載日:2010年2月5日
松本大学で、東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター教授の遠山千春氏の「環境ホルモン」問題の現状と今後の課題という講演会がありました。
環境ホルモンは人を含む動物の内分泌系を攪乱する作用を持っていて、精子数の減少や生殖器への影響、奇形、腫瘍などを引き起こします。
しかし、環境ホルモンの影響に疑問を唱える人もいて、遠山先生は、「危険性のリスク評価が必要です」と、次のように話されました。
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ビスフェノールAは環境ホルモンの代表選手であるが、缶飲料の内側コーティングに使われたりしてきたため、人は毎日摂取すると考えて、耐容1日摂取量を50マイクログラムとされている。数値を決めるに当たり不確定系数をかけたりして、リスク管理をしてる。
しかし、2・4マイクロクラムで影響がでるという報告もあれば、全く影響がなかったという報告もある。
ビスフェノールAの影響で初潮が早くおとずれたり、精子の数が減っているという研究結果があるが、生殖ができなくなるわけではない。
ビスフェノールAの胎児性暴露による影響の最新の研究では、エピジェネティック制御による形状変化(遺伝子の異常による変化とは違う変化)や、ラットでの発達神経毒性による大脳神経の発達への影響や、サルでの海馬・大脳前頭皮質におけるシナプス形成阻害があるという結果が出されている。
しかし、日本ではメーカーが缶飲料のコーティングをビスフェノールフリーの缶を作り、溶け出しにくいようにしたり、給食食器をメラミンプロピレンに変えたため、小学生の尿中のピスフェノールAは減ってきているという実験データもある。
疫学的因果関係を調査をすることで、予防的な観点から、どのようにすれば避けることができるかを知ることが大切だ。

